【2026年最新】建設業のICT施工実施率が6割突破!全建アンケートから見えた省人化効果と専門人材不足の課題

皆さんこんにちは!FDDI事務局です!

一般社団法人全国建設業協会(全建)が公表した最新アンケート調査によると、建設業界のICT施工実施率は60.6%に達し、多くの企業が1割以上の省人化効果を実感していることが判明しました。

要約

  • ICT施工の現状:実施率が6割を超え、建機の「自社所有(内製化)」へシフトする企業が44.3%に増加

  • 導入のメリット:導入企業の63.8%が「1〜3割以上」の具体的な省人化や工期短縮の効果を現場で実感

  • 直面する2大課題:初期投資の費用対効果(66.4%)と、3次元(3D)データを扱える専門人材の決定的な不足

  • 今後の対策:人材開発支援助成金などの補助金を活用した、既存社員のリスキリングや外部での専門技術習得が急務

建設業のICT施工、実施企業が6割突破!省人化の実態と「コスト・人材」の2大課題

2024年4月から始まった時間外労働の上限規制(いわゆる「建設業の2024年問題」)以降、地域建設業の生産性向上は急務となっています。こうした中、一般社団法人全国建設業協会(全建)は2026年7月1日、「令和8年度(2026年度)生産性向上の取組に関するアンケート」の調査結果を公表しました。

本調査から、会員企業のICT施工(情報通信技術を活用した建設工事)の実施率が6割を超え、着実に普及が進んでいる実態が明らかになりました。その一方で、多くの企業が直面している「コスト」と「人材不足」という根深い課題も浮き彫りになっています。

最新の調査結果から読み解くICT施工の現状と、今後のDX推進に向けた実態を具体的な数字を交えて解説します。

1. 全建アンケートで判明!ICT施工の実施率は60.6%に上昇

今回の調査は2026年4月〜5月にかけて、全国の都道府県協会に加盟する企業を対象に実施され、2,750社が回答しました。

もっとも注目すべきは、ICT施工に「取り組んでいる」と回答した企業の割合が60.6%に達し、ついに6割の壁を突破した点です。前年度の調査から3.6ポイント上昇しており、地域建設業へのテクノロジー導入が着実に進んでいることが窺えます。さらに、取り組んでいると答えた企業のうち、実に85.2%が「実際にICT活用工事の受注実績がある」と回答しています。

ICT建機の調達は「自社所有」へのシフトも

これまで高額なICT建設機械はレンタルやリースが主流でしたが、今回の調査では調達方法を「自社所有機械」と答えた企業が44.3%(前年度比5.4ポイント増)に上昇しました。外注費を抑え、自社内でICT施工を「内製化」することで、利益率の向上を目指す前向きな動きが見られます。

2. 導入企業の約6割が「1割以上の省人化効果」を実感

ICT施工を導入したことによる具体的なメリットとして、最も多く挙げられたのが「省人化」と「工期短縮」による生産性の向上です。

具体的にどの程度の省人化効果があったかという問いに対しては、以下の結果となりました。

  • 「3割以上」の省人化効果があった:14.8%

  • 「1〜3割程度」の省人化効果があった:49.0%

導入企業の合計63.8%(約6割以上)が、少なくとも1割以上の具体的な省人化効果を実感しています。深刻な若手不足や職人の高齢化に悩む建設現場において、ICT技術が強力な解決策になっていることは間違いありません。

3. なぜ踏み切れない?浮き彫りになった「2大課題」

実施率が6割を超え、今後の取り組みについても「積極的に取り組む(36.8%)」「状況によっては取り組みたい(41.0%)」を合わせて7割超の企業が前向きな姿勢を示しています。

しかし、依然として残る高いハードルが、多くの経営者の足止めをしています。調査から見えた2大課題がこちらです。

課題①:コストに見合う利益が回収できるかという疑問

アンケートでは、「コストに見合う利益を回収できるか疑問」と答えた企業が66.4%に上りました。

ICT建機の購入や初期のシステム導入には莫大な費用がかかるため、「施工量が小さい現場」や「3次元データによる出来形管理が不要な地方自治体発注の現場」では、通常施工に比べてメリットが見出しにくいという現実があります。

課題②:3Dデータを扱える専門人材の不足

ICT施工に欠かせないのが、ドローン測量等で得られた「3次元(3D)データ」の作成や処理です。しかし、現場でこれらのデジタル技術をハンドリングできる専門人材が決定的に不足しています。社内育成には時間がかかり、外部からの中途採用も競争が激化しているため、内製化の大きな障壁となっています。

4. 課題解決の鍵:補助金・助成金の活用状況

コストや人材の壁を乗り越えるため、アンケートに回答した6割以上の企業がすでに補助金や助成金を活用しています。

これからICT導入を本格化させる企業、または人材育成を進めたい企業にとって、以下の制度が人気の選択肢となっています。

支援制度の名称 活用(予定)割合 主な対象・目的

IT導入補助金


(サービス等生産性向上IT導入支援事業)

26.6% 施工管理アプリ、クラウド型図面管理システム、電子黒板などのソフトウェア導入費用を補助。
人材開発支援助成金 22.3% 3Dデータ作成やICT建機の操作スキルを習得するための、社員研修・外部講習の費用や賃金を助成。

一方で、全建が執行団体となっている「建設市場整備推進事業費補助金」の利用は2.9%に留まっており、認知度や使い勝手の面でさらなるフォローアップが必要とされています。

◆参考記事・データ引用元

おわりに

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