物流の脱炭素化(GX)を加速:SBS・東芝らが挑む商用EVコンバージョンと超急速充電の実証実験
2026.7.6皆さんこんにちは!FDDI事務局です!
物流の脱炭素化(GX)と「2024年問題」への対応が急務となる中、SBSホールディングスと東芝らが連携。既存ディーゼルトラックをEVに改造する「コンバージョン」と、超急速充電技術を組み合わせた、次世代物流の実証実験の全容を解説します。
要約
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導入コストの抑制: 新車購入ではなく、既存車両をEVへ改造(レトロフィット)することで、初期費用を大幅に削減。
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高い稼働率の維持: 東芝製電池「SCiB™」の超急速充電(約10〜20分)により、短時間のエネルギー補給を実現。
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効率的な運用: 中古車載電池の二次利用による「定置型蓄電設備」とICT運行管理を組み合わせ、設置スペースを最小化。
脱炭素化(GX)への挑戦:物流業界を悩ませる「商用EV導入の壁」
物流業界は「2024年問題」の対応に追われる一方で、次なる巨大な課題として「グリーン・トランスフォーメーション(GX:脱炭素化)」への対応を迫られています。温室効果ガス排出量の削減が急務とされる中、配送トラックのEV(電気自動車)化は最も有効な手段の一つです。
しかし、商用EVを本格導入するには、現場レベルでいくつかの高いハードル(ボトルネック)が存在します。
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充電時間の長さと稼働率の低下:従来の充電システムでは数時間を要するため、トラックの運行効率が大幅に低下する。
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充電インフラの設置スペースとコスト:都市部の物流拠点では、大型の充電設備を設置する十分な敷地スペースを確保することが難しい。
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初期導入コスト:新車のEVトラックを導入するには、莫大な車両購入コストが必要になる。
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車載電池のライフサイクル:将来的に大量発生する使用済みバッテリーの有効な活用方法が定まっていない。
これらの課題を同時に解消し、環境負荷の低減と運行効率の最大化を両立させるため、大手物流企業と大手電機メーカーがタッグを組んだ革新的な実証実験が幕を開けました。
3社連携による「次世代グリーン物流」実証実験の概要
2026年6月下旬、大手物流企業のSBSホールディングス株式会社、株式会社東芝、およびコンバートEVベンチャーのDrive Electro Technology株式会社(以下、DET)の3社は、商用EVの普及拡大に向けた統合モデルの実証実験を東京都内の物流拠点で開始しました。
本実証の最大の特長は、「既存車両の改造(レトロフィット)」×「中古電池の再利用」×「超急速充電」という、3つの要素を一本に組み合わせた点にあります。
1. 既存のディーゼル車をEV化する「レトロフィット技術」
実証実験では、三菱ふそうの小型トラック「キャンター」のディーゼル車をベースに、DET社が電動化改造を施したコンバートEVトラックを使用します。 新車のEVを購入するのではなく、使い慣れた既存の車両資産をそのままEVへコンバージョン(改造)することで、車両調達にかかる初期コストを大幅に抑え、製造工程におけるCO2排出量も削減します。
2. 東芝製リチウムイオン二次電池「SCiB™」の長寿命・急速充電性能
この改造EVトラックには、容量27.32kWhの東芝製リチウムイオン二次電池「SCiB™」が搭載されています。SCiB™は以下の特性を備えており、過酷な物流現場に最適なバッテリーです。
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超急速充電:約10〜20分での急速充電が可能(ラストワンマイル輸送に最適化)。
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圧倒的な長寿命:20,000回を超えるサイクル寿命を誇る。
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高い安全性と耐環境性:熱暴走が起こりにくく、低温環境でも高い入出力性能を維持する。
3. 中古車載電池を活用した「定置型蓄電設備」と超急速充電
本実証では、車両だけでなく充電インフラ側にも工夫が凝らされています。 物流拠点内に、東芝製SCiB™の中古車載電池を再利用した「定置型蓄電設備」と、90kWの超急速充電システムを設置。これにより、将来的な車載電池の二次利用(セカンドライフ)モデルを確立すると同時に、電力系統への負荷を抑えながら短時間でのエネルギー補給を可能にしています。
ICT運行管理による「運行効率最大化」と「省スペース化」の検証
本実証実験では、単に「EVトラックが走るか」だけでなく、複数台の車両を効率的に運用するための「充電管理・運行管理」の検証も行われます。
1台の充電器をシチュエーションに応じて複数台の車両でシェアし、無駄なく効率的に充電を行う運用アルゴリズムを検証。これにより、車両の稼働率を限界まで高めつつ、充電設備の設置スペースを最小化することを目指します。
ICTを駆使した運行管理と超急速充電システムが高度に連携することで、従来のディーゼル車と変わらないタイトな配送スケジュールを維持しながら、カーボンニュートラルを達成する「次世代グリーン物流」の標準モデルが形作られようとしています。
参考文献・URL
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LOGI-BIZ online:既存ディーゼルトラックのEV化と超急速充電を用いた「次世代グリーン物流」の実証実験が始動
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東芝 公式プレスリリース:SBSホールディングス、東芝、DET、物流分野における商用EVの普及拡大に向けた実証を開始
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